開山400年記念法要───
令和5年6月3日、龍源寺の歴史は大きな節目を迎えました。開山から数えて400年目の記念法要が無事に執り行われました。この重要な儀式が円滑に進んだのも、多くの縁ある皆さまの無尽のご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。
5年間にわたる緻密な準備の結果、当日は多くの方々に幸福と安寧を祈念し、特別な祝祷法要が行われました。本尊釈迦牟尼仏や、道元禅師・瑩山禅師、そして山内全ての仏菩薩祖師への感謝とこれからの誓いと祈りが捧げられました。
しかし、見渡せば苦しいこと、つらいことの重なる事が多く見聞されます。それでも、決して歩みを止めないことこそが大事だと思います。
小さな祈りでも、それを行う者がいることで変わっていく世の中がある。
行うとすることで変わっていくものがある。
そう信じることこそが信心であり、祈りであろうと思います。
401年目を踏み出す今だからこそ、此の事を日々の行持の中で取り組んで参りたいと思います。
そんな龍源寺に、ぜひお参りをして頂ければと思います。
祝祷諷經
開山400年を迎えるにあたり、龍源寺の本尊「釈迦牟尼仏世尊」、
そして日本曹洞宗の祖であります「高祖大師 道元禅師」「太祖大師 瑩山禅師」
そして、山内に奉られる諸仏菩薩へ感謝の礼拝をささげ、これからの日日への誓いをこめて行った法要です。
龍源寺の現董住職として、最大の敬意と感謝をこめて礼拝を捧げました。
梅花講献詠
「金嶺山龍源寺 御詠歌」
茅の穂に 仏の宿る龍源寺 息吹ぞ須弥の雲となりけり
逮夜諷經
明日執り行われる「開山歴住遠忌大法会」へ先だち、前晩のご供養を執り行いました。
導師は龍源寺法縁のお寺であります、鳥海町直根正重寺堂頭 村山正顕老師に勤めて頂きました。
佛祖禮
禅宗寺院で広く行われる、歴代祖師への礼拝供養です。
釈迦牟尼仏世尊からはじまり、現住職に至るまで脈々と教えを継いできた方々へ祈りを捧げます。
誰か一人が欠けても今この時はなく、誰か一人でも今この時のなかに不要だった方はいない。禅の要の一つです。
筆頭総代挨拶
6月4日、開山400年記念法要開式に当たり、現筆頭総代・土田喜一郎氏より御挨拶を申し上げました。
大導師到着の拜
この吉辰に当たり、大導師を勤めて頂くためにご来臨頂きました、大本山總持寺副貫首・盛田正孝老師が到着されるにあたり、
龍源寺の本尊へご挨拶の礼拝をされました。(禅宗では五磬三拝と呼ばれます)
総供養
龍源寺建立にあたり土地を寄進し、伽藍を整えた時の藩主「打越家」
藩主として江戸の矢島を発展させ、龍源寺を大檀那として支えた「生駒家」
そして400年の間、龍源寺を守り、龍源寺の仏となられた代々の檀信徒様方。
すべての方へ感謝と供養を捧げました。
導師は、龍源寺大本寺であります、由利本荘市亀田 龍門寺堂頭・浅田高明老師にお勤め頂きました。
奉納演奏
開山400年を祝し、矢島茶会等で幾度となく演奏を披露頂いた、
鼓 藤舎呂英氏/笛 福原徹彦氏/鼓 藤舎夏実氏 の3名による、奉納の演奏が行われました。
遠忌大法会
龍源寺を開かれた住職・即殿廣大和尚、その弟子である2世白峰廣椿大和尚の400回忌
江戸時代、落雷によって全焼した伽藍を再建し、中興の祖と呼ばれた11世覺秀慈本大和尚の200回忌
先々代住職21世密參弘道大和尚27回忌、並びに先代22世泰覺眞雄大和尚3回忌。
祖を礼し、敬する行持こそ仏弟子の勤めです。
大本山總持寺副貫首・盛田正孝老師に御来臨賜り、この大導師をおつとめ頂きました。
謝拜
大導師をおつとめ頂いた盛田正孝老師、並びに遠方よりご随喜(参加)頂いた全ての御老師方へ、
現住職が感謝の礼拝を捧げました。
感謝状贈呈
盛田正孝老師より、30年以上にわたって先代住職を支えられた前筆頭総代・佐藤久弥氏へ、曹洞宗管長より感謝状が贈呈されました。
大導師挨拶
大導師をおつとめ頂いた盛田正孝老師さまより、ご参拝の皆さまへご挨拶を頂戴致しました。
大般若
仏事の最後は、明日への祈りを込めて大般若法要を執り行いました。
ご参拝いただいた全ての方の平和と安寧を祈り、これからを共に進んで参る為の儀式です。
記念演奏
ご参拝いただいた方々へ、奉納演奏を行って頂いた3人より記念の演奏を行って頂きました。
多くの方のご参拝の下、この行事を行うことが出来たことは現住職として何にも代えがたい喜びでした。
自分が仏道において大事だと思う、「礼拝」「供養」「祈り」を中心として行った法要でしたが、改めて自分の為すべき事が見えた気がします。
これからも、一仏教徒として、一住職として、責任と誇りをもって取り組んで参りたいと思います。
改めまして、今後ともよろしくお願い申し上げ、御礼のご挨拶とさせて頂きます。
住職 合掌